それ自体が既に1本の大木と呼んでも差し支えないほどに巨大な枝の上で、神・エネルはまたひとつ大きなあくびを漏らした。 退屈だ。目をしばしばさせながら神・エネルは空を仰いだ。先程までゆったりと流れる雲を羊に見たてて数えたりしていたが、あくびの回数が増えるだけでどうにもならなかったのですぐに止めた。 今日も今日とて神・エネルは暇を持て余し、自身のいるべき社から侍女達や神兵長の目を盗んでこっそりと…いや堂々と抜け出してきたのだった。あそこはあまりにも退屈だ。たまにはこうやって下にでも降りてこないと参ってしまうじゃあないか?そう仰って私共に黙って出かけられたのは何度目ですか、戻って神兵長に言われる言葉はこれだろう。 「そんなに言うのならたまには遊びに付き合えば良いものをなあ…」 こきこきと首を鳴らした時、 ”声”が聞こえた。絶対不可侵のこの聖地に、足を踏み入れた者がいる。 「…ヤハハ。神を冒涜する者は、裁かれねばな?」 誰かに尋ねるかのように、神・エネルは笑って言った。 ちょうど良い、今回は神自ら裁きを下してやろう。傍らに置いてあった棍を手に取りスッと立ちあがったが、 「…ん?」 あることに気付いて、そのまま立ち止まった。たった今まで退屈で退屈でたまらないという表情だった神・エネルの顔が、急に楽しそうなものに変わる。この”声”は… 「――楽しめそうだ」 にっこりと笑った神・エネルは、バリッ。そのまま消えた。 樹の陰に体を隠すようにして、こそこそと樹木の間を移動する小さな人影があった。ひとつの樹の陰からそうっと顔を出し、きょろきょろと近くに誰もいないことを確認すると、大急ぎで次の樹の陰まで走って移動する。 そうして樹も草も生い茂っておらず、足場も平らで歩きやすい開けた場所まで辿りつくと、その場所のちょうど中心にそびえ立つ樹の根元で人影はやっと立ち止まった。 小さな肩からはすかいにぶら下げたバッグがずっしりと重たそうだ。小さな人影――アイサは右手を樹に当て左手で口もとの汗を拭い、ハアハアと肩で息をした。 (大丈夫、見つかってない) 緊張の為と走った所為もあり、心臓がどくどくと脈打つ。暫くその場所で深呼吸を繰り返し、心臓を落ち着かせた。 ――また、神に逢えるかな。 2週間ほど前のこと。アイサはヴァースを取りにこの島――アッパーヤードへ来た、そして。 神に出会った。 初めその男と出会った時、神とは知らず――敵だとは思ったが――、それでも排除しようと武器を向けた。けれど神は、アイサと闘おうとするどころか、――遊んでくれた。今まで口にした事の無いおいしい果物を沢山たくさん食べさせてくれて、帰る時にはお土産までくれたのだ。その男が”神”だと知ったのは、最後の最後、その男と別れる時だった。 村に帰って、みんなにすごくすごく心配させてしまった。怒られたりもした。 そんなことがあってから、益々アッパーヤードに行きにくくなってしまったのでここには来ていなかったが、今日また訪れてしまった。やっぱり宝物が欲しい。バッグをいっぱいにしたいし。それと。 (どうしてこないだはあたいと遊んでくれたのか、あいつにもう一度会って聞いてやるんだ!) 村の皆だってアイサはまだ子どもだからと言うけれど、武器まで出してみせたのに、どうして神は闘おうとしなかったのか。どうして果物までくれたりしたのか。ずっとずっと考えて、そしたらどうしても判らなくなった。だって神っていうのはあんなに優しいものじゃないはずだ。少なくとも、自分達の故郷――この地に住んでいる神だけは。 だから今日、どうしても聞いてやる。と握り拳を作った、のだが… (…や、やっぱ今日じゃなくてもいいかな。怖いし。ぐずぐずしてたら神官達にも見つかっちゃうし。またみんなに心配させちゃうし。ヴァース取ったらすぐ帰ろうっと) そう決め「よし!」と今度は両手で握り拳を作った。 そうだ、神官達。注意して、うん大丈夫、”声”はこの近くには無い…… 「――ヤハハ、嬉しいな。また遊びに来てくれたのだな」 「ぎゃあッ!」 いきなり聞こえてきた声に驚いたあまり、アイサは前につんのめって転んでしまった。大慌てで立ちあがり、同じく大慌てで周囲を見まわした。あいつだ、神だ! 「なっ、えっ、どこ!?」 「ん〜〜…すぐ上にいるんだが…待て、そこに降りていこう」 こだまの様に響いていて、どこから聞こえているのか判らない声。 すぐ上?バッと樹を見上げようとしたアイサだったが、バチッと小さな火花が散るのが見え―― ――自分と同じ高さの目線に男の笑顔、神・エネルがしゃがんだ姿勢でアイサの目の前に現れた。 「やあ。また会ったな、小さなシャンディアの戦士」 ――――――――――!!! 声にならない叫びをあげたアイサは、間髪いれずに今度は声に出して絶叫して走り出した。 「ぎゃああああああああああ!」 「おいおい待て待て、冷たいな。逃げなくても良いだろう」 神・エネルは背中を向けて駆け出したアイサのバッグを両手で掴んだ。 「わあああああ!ごめんなさいごめんなさいラキ、ワイパー!あたいが悪かったですもうしませんだから助けて殺され…」 同じ場所でじたばたと足を動かしていたアイサは、ようやくバッグを掴まれていることに気付き、ぐるりと上半身を後ろにねじった。 「わあっ!離せ離せ〜!あたいの宝物に触るな!」 「宝物」 神・エネルはパッと両手を離した。 「それは失礼」 「ぅあいだッ!」 どうなるか判っていながら手を離した神・エネルは、アイサがその通りに盛大に転んでくれたのを見て声を立てて笑った。 「ヤハハハハ!やっぱりお前は面白いなあ!――ああ失礼、大丈夫かね?」 上半身をひねっていた為、反動でアイサは尻餅をつくようにして転んでしまっていた。 しゃがみこんだ姿勢は崩さないまま、神・エネルはアイサに手を差し伸べたが、アイサは自分が転んだ事も気にならないように目をまんまるくさせて必死で大声をあげ続けている。 「なッ、なんでなんでお前いるんだよ”声”なんか聞こえなかったのに!今日は逢えなくていいやって思ったのに!」 「お前が私を呼んだからさ、神は望む者の前に現れるものだ。今日も退屈していてね、また一緒に遊ぼうじゃないか」 アイサは尻餅をついたままじりじりと手探りで後退していく。 「やなこった!何でお前なんかと!」 「おや、この前はあんなに楽しく遊んでくれたというのに」 「知らなかったからだよ、お前が神だって!神なんだろ、あたい達の1番の敵なんだろ!」 「…やれやれ」 神・エネルは差し伸べていた手を力なく下ろして溜め息をついた。 「信じることは良いことだが…お前はちょっと信用しすぎだなあ。確かに私は神だと名乗ったが、そうだという証拠がどこにある?それが嘘でないという証拠は?」 「えっ」 と声をあげてアイサは動きを止めた。 「…お、お前…神じゃない、の…?」 アイサがすぐに自分の言う事を信じるのがおかしくてたまらない。 「いいや。我は神だ」 「ぎゃああああああああああ!」 「だから逃げるなと。それと叫ぶな」 ここがかたい地面の上だと言う事を忘れたのか、四つん這いになって逃げ出そうとしたアイサのバッグを神・エネルは再び押さえつける様にしてがっちりと掴んだ。 今度はアイサは手を滑らし、べちょんとあごから倒れこんだ。 「いッッたァ!」 「静かにしろ…あまり騒ぐと神官達が来てしまう」 神官達といえば、神・エネルに仕える者達である。村の戦士達も、何度も何度も痛い目にあわされている者達。今神・エネルは、静かにしろと言った。神官達が来てしまうからと。神官達がやって来ることを、どうしてこの男が危惧する必要があるのだ? 「べっ、別に来たっていいだろ、あ、あたいは困るけど」 「私も困る。お前と遊べなくなってしまうだろう?」 あんまりにも無邪気な顔で笑う目の前の男を見て、アイサは肩の力が抜けた。本当に、この男は神なのか。 自分も両手でバッグを掴み、力いっぱい引っ張ってバッグから男の手を離した。そして、それが何よりも安心できる強い武器であるかのように、おなかの前でぎゅっとバッグを抱き締め男を睨みつけた。 「お前さっきから遊ぶ遊ぶって言ってるけどさ、あたいお前と遊ぶなんて言ってないよ!神となんか遊べるもんか!」 「ん〜〜〜…判ってないなあ」 膝の上で組み合わせていた両腕を解き、人差し指だけ立てた右手をすいっと天にかざした。 上に何かあるのか、とアイサもつられて空を見上げたが、その指はすぐにゆらりと円を描いて振り下ろされた。 何か光った。そう思う間もなかった。 ―――――ピシャァンッ! 耳をつんざくような音がして、アイサ達がいる場所の左横10m程離れた所にどっしりとそびえ立っていた大木が、――縦に裂けていた。巨大な槍を無理矢理突きたてられたみたいにびきびきとなっている樹の裂け目は、同時に焼かれたようにぷすぷすと煙を立てている。黒焦げだ。樹が焼けたニオイが、アイサの鼻を突いた。 これはこの男の…樹の方には目もくれず、ちっちと人差し指を振りながら笑っているこの男の力に間違い無かった。 「…神は怒らせてはいけない。お前もそう教えられているだろう?まあ例えば、だが。お前が遊んでくれないとなると…どこかに天罰が下るかもしれないな。…雲の中に隠れ住んでいる者達の村に、とか」 「……!!」 声にならないぐらいの怒りが込み上げてくるのを感じた。にこにこと笑いながら言う男の顔が、尚更。 「――やっぱりお前神だ!絶対そうだ!いじわるで、悪魔みたいで、酷くて、サイアクで、サイテイだ!」 「あ〜〜、そこまではっきり言われるとかえって怒る気もしないな、ヤハハ。それにそもそも”神”というのは残酷な造物主であるのだが」 神・エネルはもう一度膝の上で両腕を組み、そこに顔を埋めた。 「悪かった、ほんの冗談だ。お前があんまり遊んでくれないと言うものだから」 アイサはまた何か言い返そうとしたが、あんまり頭に血が上りすぎて、あんまり言いたい事がありすぎて、なんにも言う事ができなかった。 体を起こして膝で立ちあがり、体の横にそって下ろしている両手をぎゅっとグーにした。言いたい事が、たくさんたくさん言いたい事がこみ上げてきて、ついに溢れ出した。 「―――バカ!バカバカバカ!お前の所為で、この前お前の所為でみんなにすっごく心配かけちゃったんだ!みんなあたいのこと心配してくれてるんだ!なのに余計心配させちゃって、ラキなんかすっごい、カマキリには怒られたしさ!お前があたいとちゃんと闘ってくれなかったからだ!お前と闘って勝ってたらカマキリだってあたいのこと誉めてくれたかもしんないのに!カマキリに、カマキリ、あたいがガキだって、逃げろって言われてたけどあたいだって戦士なんだ!だから闘ったのに、ぶッ、葡萄はおいしかったけど、お前は神だ!神のクセに、なっ、なんでそんなに優しいんだ!バカ!闘ってあたいも戦士だって認めてもらいたいのに!バカバカ!」 きょとんとしている神・エネルにはお構いなしに、アイサは溢れてきた言葉を一気にそこまで言うと、みるみる顔を歪ませた。 「…うっ、うわああああぁァァああん!」 大粒の涙がこぼれてくる。興奮した所為もあって、顔は真っ赤だ。 「…静かに、小さなシャンディアの戦士」 「小さくない!子ども扱いするな!」 「泣くな」 「泣いてない!涙が出てるだけだ!」 「それを泣くと言うのだが」 アイサは懸命に泣くのをこらえようと口を閉じるのだが、口の端からは嗚咽が漏れ、我慢すればするほどもっと泣きたくなった。ひっくひっくと大きく肩が震える。 神・エネルは右手を首の後ろに回し、ぽりぽりとかいた。少しの間そうしていて、ふっと手を止めた。 「…私はただ…本当にお前と遊びたかっただけなのだが…すまないな、お前を泣かせるつもりは無かった、色々と迷惑もかけたようだし」 「泣いてないって言ってるだろ!」 殆ど叫ぶ様にアイサは言った。 くそォ、くそォ、くそォ!何で涙が出てくるんだ、こいつの前で!鼻の付け根まで真っ赤にさせて、アイサは歯を食いしばる。じっとアイサを見つめていた神・エネルは、何か決めたのか弾みをつけて腰をあげた。そして、覆い被さる様にしてアイサの上にかがみ込んだ。何をするんだろう、と思っていると、 「わっ!」 と、神・エネルは両脇の下に手を入れ、背中からアイサを抱き上げた。 「な、何するんだ!離せ!」 「暴れるな、良いものを見せてやろう」 宙ぶらりんの状態で足をばたばたと動かすアイサに神・エネルは言った。 「少し、目を閉じていろ」 何が何だか判らないままに、アイサは言われた通り目を閉じた。暴れるのも止めて、足をぶらんとさせている。 バチッ… フッと、体が軽くなった気がした。そして、自分の体が何か別のものになったような、奇妙な感覚。 だがそれも本当に一瞬の事で、先程までとは違う冷たく強い風が自分の頬に触れていることに気付いた。いる場所も多分違う。樹木に覆われて殆ど光が当たらず、薄暗かった場所ではなく、しっかりと目を閉じているのに強い光が感じられる。 「…!?」 ぎゅうっと力いっぱい目を閉じているアイサに、再び神・エネルが言った。 「もう目を開けても良いぞ…落ちないようにな」 「え…?」 恐る恐る目を開けたアイサが見たものは、――――本当に、別世界。 「…!……!」 目も口も大きくまるくさせて、アイサは声を出そうとした。が、かすれた声が出るのがやっとだった。 視界いっぱいに広がる、白い白い海。遥か遠くには、水平線まで見える。雲にかこまれてぽつぽつと見えるのは、あれは島だろうか。 広い、広い、広い、広い! ぞくぞくっ。体の芯から震えが這いあがってきて、アイサの体を駆けぬけて行った。 「…こ、ここ、どこ?」 やっと、かすかに震える声が出てきてくれた。 「ん?アッパーヤードだぞ?今いるのは樹の上だが。あそこに見える島は…エンジェル島だな」 そこで初めて気がついた。アイサは今、神・エネルの膝の上に座っていて、神・エネルが座っている場所は樹の枝のようだった。 「え、ここアッパーヤードなの!?」 「あ、下を見るな」 身を乗り出そうとしたアイサの体を神・エネルが抑えた。 「高さに目がくらむぞ」 「うわあッ!」 「ほら見ろ」 大慌てでしがみついてきたアイサに、からかうように神・エネルは笑った。 この島の樹が、凄く凄く凄く大きいことはもちろん知っていたが、その上にあがるとその高さがイヤと言うほどよく判った。空がうんとうんと近くに感じる。 樹って、こんなに高いところからいつも世界を見てるんだ。でもそりゃそうだ、とアイサは思う。世界ってこんなにも大きいんだから。 お母さんが言っていた。木も草も花もそして大地も、自然というものはいつも生きとし生けるもの全てを優しく見守ってくれているのだと。こんなにも大きな国の生き物を見守らなければいけないのだから、樹もこんなに大きくならなきゃいけなかったんだろうな。 言葉も忘れてアイサは生まれて初めて見る光景に見入っていた。 「どうだ、お前には良いものだろう。もう泣かないでも良いかな?」 神・エネルがにこにこと笑いながらアイサの頭を撫でた。 泣いてない、と言おうとしたが、口からは素直に「うん」という言葉が零れ落ちた。本当に、ここからの眺めはあまりにも素晴らしかった。 もっとずっといつまでもこの景色を見ていたいのに、アイサの瞼は意思に反してずっじりと重くなってきた。色々なことが一度にあって、疲れたのかもしれない。 ぼーっとしてきた頭で考えたことを、そのまま口に出した。 「…こんなにおっきな国を治めてるのに、神なのに、どうして退屈なの?ゼンノウなのにさ、何でもできるんじゃないの?」 「んー…簡単だが難しい質問だな。この身になってみなければ判らないだろう。全能であるが故の悩みというものがあるのだよ、判るかね?」 「わかんない」 「ヤハハ、だろうな、それでいい」 ああそうだ、聞きたいことがまだあったんだ。それを聞きに今日ここに来たんだから。そういえばヴァースもまだ取ってない。眠いや。またみんなに心配かけちゃう。この国ってこんなに広かったんだ。膝のうえあったかいな。ラキ… こっくり、こっくり。アイサの首がお辞儀をし始めた。ダメだよ、こんなヤツがいるのに寝ちゃ。ああでもラキの膝の上みたいだ。昔よく抱っこしてもらってお昼寝してたっけ、今も時々やってもらってるけど。 「もしもお前が…――」 頭の上で神・エネルが何か言っているのが聞こえてきたが、アイサの意識はもうほとんどどっぷりと眠りにつかっていた。 神・エネル。神であるこの男を見た時から、何か感じていたことがあった。なんだか言葉ではとてもあらわせれないような感じ。 そうだこれも聞こう。どうしてお前は…ううん、違うな、なんて言ったらいいんだろ…… それは、アイサが知っている言葉の中にはなかった。もっと大きくなってもっと色んなことを学べば、これもうまく言い表せれるかもしれなかったが、とにかくアイサが知っている一番簡単な言葉でも、およそ”神”に対する表現としてはふさわしくないもの。 かくり。どこまで考えていたかも判らないまま、アイサは眠りに落ちた。 ――かわいそうだと思った、神さまなのに。 「お前が…ん?」 膝の上からすうすうという吐息が聞こえてきて、神・エネルは目をやった。自分にもたれかかって、アイサは寝ていた。 「…寝てしまったか?」 神・エネルはつんつんと血色の良いアイサのほっぺたをつついてみた。ぴく、と動いたので起きるかな、と思ったが寝息が途切れることはなかった。 「…やわらかいな」 もう一度。ぷにぷに。何度かつついたがこのまま寝かせておくかと思い、かわりにそっと頭を撫でた。 少しの間そのままの体勢でいて、神・エネルは子守唄でも歌うみたいに目を伏せてアイサに話しかけた。聞こえていないのは判っている。 「…もしもお前が、戦場の場で再び私とまみえ、私にその小さな牙を向けることがあるならば…その時こそ私はお前の相手をしよう。どのような子羊だろうと私は受け入れる、神は全ての者に平等であるべきだから。…シャンドラの…戦士アイサ」 全てを見通せる神が呟いた。 その時が必ず来ることも、そしてその時が限りなく近いことも、神・エネルは知っていた。 アイサが目を覚ますとそこは村へのひみつの入り口のすぐ側だった。 肩からかけているバッグが無かったので、大慌てで起きあがると自分の隣に置かれてあった。 ふたが僅かに開いていて、中にはつい先程掘ったばかりだと思われる真新しい”ヴァース”が入れられてあった。 木の板で作られた道を走りながら、神・エネルに聞きたかったことを聞き忘れたことに気がついた。 だけどまた今度聞けばいいと思った。 なんとなくまた逢えると思ったから。 だけど、アイサは知らなかった。 それは、決戦の時。 それは、最後の戦いの時。 最後の日々はもう、始まっていた。 大地はもう、世界を変える歌を歌い始めていた。 ☆なじ☆ あのそのえりちゃんがお書きになった「かむなび。」の続きっていうかあのあとっていうかそんな感じです。 また神とアイサの話が書きたくて最初はもーパラレル風味にリレーで書くべーかーと二人で言ってたんですが、私がぴーんとひらめいてえりちゃんに「かむなび。の続きっぽいの書いていい…!?」とお願いしたら快くぶにっとオーケーしてくれました★ 有難うえりちゃん! で、「かむなび。」の方の後書きにも書いてますけどそもそもこの組み合わせはなりチャサイト様で私がアイサちん、えりちゃんが神をやったことから生まれたわけでして。それで気付いたんですがこの二人の会話のさせやすさったらないですね!ぼんぼん会話がつながります。あとほのぼのしててかわいいなァと。 とりあえず今回は「かむなび。」で実行できなかった頭撫で撫でとお膝抱っことほっぺツンツン全部実行しましタvそしたら不自然さ&変質者度も一緒にブチ上がりましタv何か神アイサにゃ優しいZO(爆笑)多分ちんこくてからかいやすいからです。 そろそろ本誌で神とアイサのご対面が近いような気がしないでもナインですが!とりあえずツジツマあわねえことが山みたいにあってもこれらの話は半パラレルとでも思ってやって下さい! 03.4.10 戻。 |
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